アナキン・スカイウォーカー(Anakin Skywalker)は並外れたフォース感応力を持つ人間の男性で、銀河共和国に仕えたジェダイ・ナイト。フォースのダークサイドに転向した後、シス卿ダース・ヴェイダー(Darth Vader)として銀河帝国に仕えた。アナキンは砂漠の惑星タトゥイーンに住む奴隷、シミ・スカイウォーカーの子として生まれ、父親はおらず、先天的に高いミディ=クロリアン(フォースとの接触能力を左右する共生微生物)数値に恵まれていた。アナキンはトイダリアンのジャンク商人ワトーの奴隷として幼少期を過ごし、当時から類まれな操縦技術や機械いじりの才能を垣間見せていた。ナブー危機のさなか、スカイウォーカー少年はジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンやのちの妻となるパドメ・アミダラと出会い、彼らの宇宙船の修理費用を捻出するためブーンタ・イヴ・クラシック・ポッドレースに出場した。レースに優勝したスカイウォーカーは、クワイ=ガン・ジンの計らいで奴隷生活から解放された。
スカイウォーカーは母親との別れを惜しみながら故郷を離れ、銀河共和国の首都コルサントを訪れた後、ナブーの戦いに巻きこまれた。アミダラの故郷である惑星ナブーはスカイウォーカーの活躍でトレード・フェデレーションの封鎖部隊から解放された。ジンはこの戦いで命を落としたが、彼の弟子だったオビ=ワン・ケノービが師匠の遺志を引き継ぎ、スカイウォーカーをパダワンとして訓練することになった。ジェダイ評議会のメンバーの多くは、スカイウォーカーこそジェダイの予言にある“選ばれし者”(フォースにバランスをもたらしシス・オーダーを倒す人物)だと信じていた。分離主義運動の最盛期、パダワン・スカイウォーカーはアミダラと再会し、彼女を暗殺者から守るよう言い渡された。共和国と分離主義勢力の対立が深まる中、スカイウォーカーとアミダラの関係は恋愛に発展する。クローン戦争の初戦となったジオノーシスの戦いでドゥークー伯爵に敗れ右腕を失ったスカイウォーカーは、サイバネティックスの義手を使うことになった。この戦いの直後、彼はジェダイ・コードに逆らって密かにアミダラと結婚した。
クローン戦争中、スカイウォーカーはジェダイ・ナイトに昇格した。彼はトグルータのアソーカ・タノをパダワンにとり、ケノービや第501軍団のクローン・コマンダー・レックスらと共に数多の戦場で活躍した。スカイウォーカーはシーヴ・パルパティーン最高議長と個人的な親交を深めたが、ジェダイ評議会は戦争を利用して権力を拡大する議長に疑惑の目を向けていた。戦争の終盤、アソーカは反逆罪の濡れ衣を着せられてジェダイ・オーダーから追放され、最終的にはスカイウォーカーのおかげで疑惑を晴らしたものの、結局ジェダイに戻ることはなかった。戦争の終結が迫っていた頃、スカイウォーカーは妻が出産時に命を落とす悪夢に悩まされた。パルパティーン(その正体はシスの暗黒卿ダース・シディアスだった)はアミダラの命を保証することでスカイウォーカーをダークサイドに誘惑し、彼に“ダース・ヴェイダー”という名を与えた。シディアスは共和国を解体して銀河帝国を創設し、ジェダイ・オーダーは事実上壊滅した。
戦争が終結した直後、ヴェイダーは惑星ムスタファーでアミダラと再会したが、彼女はダークサイドに転向した夫に恐怖を覚えた。ヴェイダーは妻が自分を裏切ったと思い込み、フォースで首を絞めて殺そうとしたが、ケノービに制止された。かつての師匠との決闘に敗北して瀕死の重傷を負ったヴェイダーは、生命維持用の黒い装甲服に身を包んだサイボーグとしてその後の人生を送ることになった。ヴェイダーはアミダラが死ぬ直前に双子を出産したことを知らないまま約20年にわたって皇帝パルパティーンの右腕を務めた。この間、彼は尋問官たちを率いてジェダイの生存者を狩り出し、帝国に反旗を翻した初期反乱軍や、かつての弟子アソーカ・タノと対立した。クローン戦争終結から19年後、銀河帝国はヤヴィンの戦いで超兵器デス・スターを失った。ヴェイダーはデス・スターを破壊した反乱同盟軍のパイロットが強いフォースを備えていることに気づき、賞金稼ぎボバ・フェットを雇って正体を突き止めた。このパイロットはアミダラが死ぬ直前に産んだヴェイダーの息子、ルーク・スカイウォーカーだった。
ホスの戦いの直後、ヴェイダーはベスピンのクラウド・シティでルークと対決する。ヴェイダーはルークに親子の関係を明かしたが、彼を味方につけることは出来なかった。一方、ヴェイダーに代わる新しい弟子を求めていたシディアスも、ルーク・スカイウォーカーをダークサイドに転向させようと目論んでいた。しかしルークは父親をライトサイドに引き戻したいと願い、エンドアの戦いで自ら帝国軍に投降した。帝国軍と同盟軍艦隊が第2デス・スターをめぐって争う中、ヴェイダーとルークは皇帝の前で最後の対決を繰り広げ、その対決の中で彼はルークにレイアという名の双子の妹がいることを知った。ルークは父親を破ったが、とどめを刺すことを拒否したため皇帝の容赦ない攻撃にさらされた。ヴェイダーは息子の愛情に突き動かされてダークサイドを放棄し、自らの命を犠牲にして皇帝を葬った。彼は“選ばれし者”の予言を成就してジェダイのアナキン・スカイウォーカーに戻り、息子と和解した後、フォースとひとつになった。
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